2020年に小学校、2021年に中学校、2022年に高校で、プログラミング教育が必修化。2025年の大学共通入試テスト(前センター試験)では「情報」という科目が増えることが決まりました。
「プログラミング」が身近になってきたので、
うちもプログラミングをはじめたほうが良いのかな…?でも…
- 調べていたら「無駄」「意味ない」と出てきた!実際はどうなんだろう…?
- プログラミング教室って高いよね…。本当に役に立つならやらせたいけど…?
- プログラミングの習い事は、子どもの将来になんで必要なの?
こんな悩みごとがでてきますよね。
結論からいうと「学校のプログラミング教育のため」なら、プログラミング教室・習い事は無駄。意味のない習い事といえます。
しかしプログラミング教室で習うことには、たくさんのメリットがあります。
- みんなの苦手なパソコンが得意になる!
- 子どもの考える力や創造力を伸ばせる
- 将来の可能性を広げられる
- 理数系に強くなる
- ICTスキル・知識を身につけられる
我が家では2020年11月から小3娘がプログラミング教室で。2021年12月から小1息子がロボット教室で、それぞれプログラミングやロボット・プログラミングを学んでいます。
経験者の目線で、子どものプログラミング教室が本当に無駄になっていないのか。どう役に立っているのか、を解説します!
「プログラミング教室・習い事は無駄」といわれる理由
まずはなぜ「プログラミング教室・習い事は無駄」といわれるのか、その理由から見ていきます。
- 書籍や動画で十分
- 受講料が高いわりに内容がいまいち
- 小学校のプログラミング教育では難しい内容をやらない
ネットやヤフー知恵袋を見てみると、上記のような理由で「無駄」という意見があります。
書籍や動画で十分
最近は子ども向けのプログラミング教材も「Scratch(スクラッチ)」「VISCUIT(ビスケット)」「Splingin(スプリンギン)」などがあり充実しています。たしかに本やYouTubeなどで無料から格安で学べます。
しかし、それはただの「写経」と呼ばれる手法となりがち。
全く同じようにブロックを組み合わせれば、たしかにゲームは完成します。が、なにも考えずにコピーをしても、子どもに役立つ知識にはなりませんし、考え方は身につきません。
もちろん本でもプログラミングの基礎的な考え方は書かれています。が、読むのを面倒に感じて、解説を読まずに次に進めてしまう人も多いでしょう。
そうなると、うまく動かなかった場合に「なぜうまくいかないのか?」「どの部分がを改善するべきなのか?」なども理解できません。
これだと知識は身につきません…。
しかしプログラミング教室であれば、基礎的な考え方からしっかり教わることができます。わからないことは質問できて解決できるので、プログラミングの知識を伸ばせます。
プログラミングがうまくいかなかったときも、先生は間違っているところの答えを教えるようなことはしません。ヒントを出して子ども自身が正解を見つけられるように導いてくれます。
だからこそ「自分で作品を作れた」という達成感も大きいです。間違えているところがあっても諦めず、試行錯誤も楽しんでできるちからが身につきます。
書籍や動画だと、わからないことがあってもフォローは受けられません。大人はネットで情報を調べられますが、子どもだと難しいでしょう。
「わからないことを質問できる環境となっている。」「子どもを正解に導いてくれる先生がいる。」本や動画では得られない、プログラミング教室ならではのメリットといえるでしょう。
受講料が高いわりに内容がいまいち
子ども向けのプログラミング教室は、最初は「Scratch(スクラッチ)」などのビジュアルプログラミング。学習が進むと本格的なプログラミング言語を学習するところが多いです。
MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボが開発・運営している、子ども向けのプログラミング教材です。
日本語で書かれたブロックをマウスで動かして組み合わせるだけでプログラムを作れます。作ったプログラムは画像右側に反映されます。
難しい知識や操作は必要なく、子どものプログラミング入門に最適です。
オリジナルゲームやアニメーションなどを作りながら、楽しくプログラミングの考え方を学べます。
Scratch(スクラッチ)は別記事で詳しく解説しています。
確かにスクラッチなど、子ども向けのプログラミング教材は無料で使えるものがほとんど。
教室や先生の技量によっては「テキスト通りに教えるだけ」のところもあり、これだと「意味がない」「無駄」といわれるのも当然です。
だからこそプログラミング教室はスクール選びが重要。スクール選びを間違うと「受講料が高いわりに内容がいまいち」となってしまいます。
- 先生の知識・スキルは豊富か
- テキストにプラスアルファした内容を教えてもらえるか
- 子どものペースに合わせてわかりやすい説明をしてくれるか
上記をチェックすると、子どももママ・パパも満足のプログラミング教室を選べるでしょう。
他にも「スクラッチが扱えるようになったあとは何を学べるのか」もチェックしておくのがおすすめ。言語によってWebサイトが作れたり、アプリが作れたりと変わってきます。
「こんなすごいサイト・アプリが作れるんだ〜」となると、モチベーションもあがります!
おすすめの子ども向けプログラミング教室はこちら。
小学校のプログラミング教育では難しい内容をやらない
「小学校のプログラミング教育の勉強についていくため」であれば、プログラミングの習い事は不要です。
2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されました。しかしプログラマやエンジニアの育成が目的ではありません。
- プログラミング的思考の獲得
- 教科(算数・国語・理科・社会・英語・音楽)の学びを深める
- 情報活用能力の育成
どちらかというと「パソコンやプログラミングを活用して学ぶ」のが主体。簡単な内容にしか取り組みません。
他にも「習う必要がない」といえる理由はいくつかあります。
- 「プログラミング」という教科ができたわけではない
- 難しい英単語や数字の本格的なプログラミング言語を学ぶわけではない
- プログラミングができる・できないで評価がつくわけではない。
上記の理由から「小学校のプログラミング教育のため」であれば、プログラミングの習い事は不要。「意味がない」といえるのです。
つまりプログラミングの習い事が「無駄・無駄じゃない」「意味がある・ない」は目的によるといえます。
「子どもの将来のためになる習い事を」と考えているならば、プログラミング教室はとても意味のある習い事です。理由は次の項目で詳しく解説します。
【受講者ママが解説】プログラミング教室が無駄じゃない理由
現在オンラインのプログラミング教室で習い始めて16ヶ月目になる小4娘と、ロボット教室で受講を始めた小1息子がいます。
プログラミング学習中の2人の子を持つママである私には「プログラミングの習い事は無駄じゃない」と断言できる理由がいくつもあります。
- みんなの苦手なパソコンが得意になる!
- 子どもの考える力や創造力を伸ばせる
- 将来の可能性を広げられる
- 理数系に強くなる
- ICTスキル・知識を身につけられる
など。
ここでは我が家の経験をまじえながら、上から3つの項目まで解説します。
みんなの苦手なパソコンが得意になる!
子どもの得意を増やせたことが、「プログラミングの習い事をはじめて良かった!」と思える一番の理由です。
「正直パソコンはよくわからない、苦手…」と感じている人は多いですよね。
実際、2016年に実施されたNECのアンケート調査では、以下のような結果が出ています。
- 大学生のほとんどがPCスキルは必要だと思っているものの、7割はPCスキルに自信がないと感じている
- 新卒の採用担当に関わった社会人の57.2%が新卒者のPCスキル不足を感じている
現代の子どもたちは「デジタルネイティブ世代」と呼ばれていますが、パソコンを使える人は少ないのが現状です。
最近プログラミングは「人気の習い事」といわれていますが、実際に習っている子はまだあまり多くありません。パソコンの基礎であるタッチタイピングができる子も少ないです。
次は実際に習っている子の割合の画像です。
特に習い事をしていない子も多いですが、プログラミング教室・ロボット教室に通っているのは全回答の中の1.9%。
1,200人中23人という結果でした。
なので、プログラミング教室で習っておくと
パソコン・プログラミングが得意!
と感じやすいのです。
我が家の体験談
先日、小4娘のクラスではじめて「Scratch(スクラッチ)」で作品を作る授業があり、娘はクラスの中で一番(先生よりも)詳しかったそう。
友達に「すごい!」「教えて!」といわれて、娘も「得意!」と自信が持てたようでした。
一つ上の項目で書いたように、小学校のプログラミング教育のためにプログラミングを習う必要はありません。が、興味を持ってとりくめるなら、子どもの「得意」や「自信」になりやすい習い事といえます。
\娘が16ヶ月間受講しているプログラミング教室はココ!/
子どもの考える力や創造力を伸ばせる
プログラミングは子どもの考える力を伸ばせる習い事です。
小学校のプログラミング教育でも「プログラミング的思考」が重要視されていることからも、考え方や思考力が大事であることがわかりますね。
物事の手順・内容を細分化して、より効率的に目的を達成するための考え方のことです。
プログラミング的思考を身につけられれば、やりたいことを実現させる道筋を考えられるようになる、問題解決力が伸びる、正しい情報を選べるようになる、などのメリットがあります。
「プログラミング的思考」は別記事で詳しく解説しています。
プログラミングは論理的に正しい順序・内容でなければ動きません。うまく動かなければ、どこが間違っているのかを確認して直していくトライ&エラーが必要です。
「子ども向け」の教材であっても、プログラムが間違っていたら思ったとおりに動きません。
プログラミングの習い事では「プログラミングをする→動作を確かめる→改善する」を繰り返します。その中で徐々にプログラミング的思考を伸ばしていけます。
プログラミングは自分で考えて試行錯誤する必要があるので、考える力を伸ばせるのです!
我が家の体験談
プログラミングを習い始めて16ヶ月目の娘。日常でも「考える力が育ってるなー」と感じる出来事がありました。
身近にある機械を見て「これはプログラミングでどう表現するのか」など、物事の仕組みを考えるようになったのです。
温泉では
温度を見るセンサーがあって、設定温度になるようにあっためてるのかも…!
信号機を見て
何秒か決めて色が変わるのかなぁ。それとも歩く人用の信号と一緒に動いてるのかな。どうプログラミングしているんだろう。
など。
何気ないことかもしれませんが、以前は気づかなかった・考えることがなかった出来事に関心を持てるようになりました。様々なところで思考力を働かせているように感じます。
また多くのプログラミング教室では、オリジナルのゲームやアニメーションを作って発表する機会があります。オリジナル作品を作るので、子どもの創造力をぐんと伸ばせますよ。
娘が習っているプログラミング教室も、半年に一度オリジナル作品を発表する発表会が設けられています。発表会では同年代の子の作品も見られるので、創作意欲もアップするよう。
考える力や創造力は「非認知能力」とも呼ばれ、コンピュータが苦手とする部分です。今後AIが人間の仕事を代替するといわれていますが、コンピュータに考える力や創造力はありません。
つまり、自分で考えられる力や、なにかを生み出せる創造力があれば、機械に代替されにくい人材になれるのです。
将来の可能性を広げられる
プログラミングの習い事は将来の可能性を広げられる習い事です。小学生のうちにパソコンやプログラミングに取り組んでおけば、ITに強くなれます。
例えば「2ちゃんねる」創設者のひろゆき(西村博之)氏は小学生の頃にパソコンで簡単なプログラミングをしていたそう。その経験があり、大学生のころにいろんなサイトを立ち上げて「2ちゃんねる」につながったようです。
現代はすでにIT企業が世界を征しています。プログラマやエンジニア、Webデザイナーなど、多くの企業で求められています。
一方でプログラミングができる人材は世界中で足りていません。2030年には78.7万人足りなくなるといわれており、需要の高い仕事です。(参考:経済産業省「―IT人材需給に関する調査―調査報告書」)
需要が高いということは、それだけ給料をはじめとした待遇も良くなりやすいということ。知識・スキルさえ身に着けておけば転職もしやすく、本人の望む環境で働きやすくなります。
最近は社会人向けのプログラミングスクールに通っている人も多いですよね!それだけ憧れる人も多いということです。
また直接IT企業と関わりのない職種でもIT化は進んでいるので、スキルを活かせます。
現代でも、すでに事務や医療、農業など、一見関わりのなさそうな分野でもパソコンを使うのは当たり前の世の中です。
これから先の未来は更にIT化が進みます。
どんな仕事であってもパソコンができるのは当然。そしてプログラミングの知識があれば、作業を効率的にできるので、企業から求められる人材になれるはずです。
つまりプログラミングを学んでおくことは将来の可能性を広げることになり、確実に役立つといえるのです。
逆に考えると、パソコンが使えない・プログラミングができない人材は、AIや機械に仕事を代替される側になるかもしれません…。
プログラミングは子どもの可能性が広がる習い事
プログラミングは、子どもの自信・得意につながりやすく、将来的にも役立つ考え方や知識・スキルを身につけられる習い事です。
現代はすでにIT企業が一強の時代です。社会人向けのプログラミングスクールに通う人も多く、プログラマ・エンジニアが多く求められています。
子どもたちが大人になる頃には、その傾向はもっと強まるでしょう。
今後、機械やAIに人間の仕事が代替される時代がくるといわれています。「読み・書き・そろばん」から「読み・書き・プログラミング」ともいわれ、プログラミングはめちゃめちゃ重要視されています。
思考力・創造力があってパソコン・プログラミングの知識・経験があれば、求められる人材となるので手厚い待遇を受けられます。逆に単純作業しかできなければ、機械に代替される側になってしまうかもしれません。
だからこそ、子どものうちからプログラミングの習い事などで、知識や経験を身に着けておくことが重要といえるのです。
中学生や高校生になれば、部活や受験などで忙しくなり、新たな習い事をするのは難しくなります。小学生のうちであれば、時間もあり吸収も早いので、小学生のうちからはじめるのがおすすめです!
ただし、プログラミングの習い事を体験してみて「プログラミングが好きじゃない」と感じた場合は、苦手意識がついてしまったり、嫌いになってしまったりするのでおすすめしません。
まだやっていないのであれば、子どもの将来の可能性を広げるためにも、ぜひ取り組んでみてほしい、意味・価値のある習い事です。
「意味がない」「無駄だった」とならないようにするためには、教室選びが重要です。教室や先生によっては、ただテキストをうつすだけのところもあり、適当に選ぶと後悔しかねません。
子どもが理解できるように教えてくれているか。先生自身がプログラミングの知識・経験があるのかをチェックしましょう!